【第二章 二節】 慣れ始め

雲水日誌 降誕会
雲水日誌 降誕会

法要での初めての香灯

四月八日には「降誕会」というお釈迦様の生誕を祝う法要がありました。
誕生仏と呼ばれる生まれたばかりのお姿のお釈迦様の像を祀ります。
法要の準備の際はメモを取り、先輩についていくだけで精一杯でした。
この時はすでに朝課(朝のお経)の香灯(太鼓と鐘が一つになった仏具)は私が担当していました。
しかし法要での香灯は降誕会が初めてだった為、緊張していたのを覚えています。
結局、間違えてしまい和尚らを困らせてしまいました。

新しい修行仲間

また、この時期に新しい修行仲間が一人増えました。
先輩三人と同夏(同期)四人という構成になり、近年には珍しい人数の僧堂となりました。
今でこそ私たち同夏は周囲から仲が良いといわれていますが、当時はいたるところで論争していました。
しかし素直に気持ちをぶつけ合ったからこそ今の私たちがあると思っています。
よく慣れ始めてきた頃が肝心と言われます。
僧堂生活に慣れてきた私たちは大きなミスをしてしまいました。
その内容を次回記載したいと思います。

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恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。