小僧さんの雲水日誌です。
大学三年生の頃、学校を休学して萬福寺僧堂へ入ることを決めました。
そこでの生活のお話です。
【第二章 十二節】退堂
退堂 入堂してから一年が経過しました。私は復学や就職活動のために退堂することとなります。入堂した時と同様に、退堂するにも準備が必要となります。中でも、師匠からの手紙を頂くことが重要となります。何故かというと雲水が個人で退...
小僧さんの雲水日誌です。
大学三年生の頃、学校を休学して萬福寺僧堂へ入ることを決めました。
そこでの生活のお話です。
退堂 入堂してから一年が経過しました。私は復学や就職活動のために退堂することとなります。入堂した時と同様に、退堂するにも準備が必要となります。中でも、師匠からの手紙を頂くことが重要となります。何故かというと雲水が個人で退...
後輩現る 年始の行事も無事終わり、よくご指導頂いた先輩も下山された頃です。やっと落ち着いたと思ったら、新たな連絡が入りました。それは、私たちに初めての後輩ができることが決定したのです。嬉しい反面、不安もありました。なぜな...
元旦 元日未明、禅堂から報鐘ぱうちょんが鳴り響きます。それを合図に開静かいじょう太鼓、雲版が鳴り…新年最初のお勤めが始まります。 年頭法要 それが終わると、年頭法要の準備に移ります。萬福寺の正月三が日は、大般若転読会が行...
臘八大摂心ろうはつおおぜっしん 師走にはとても過酷な修行が待ち受けています。その名も臘八大摂心ろうはつおおぜっしん。臘月ろうげつの八日間(12月の1日から8日夜明けまで)心と向き合います。お釈迦様が七日間坐禅をし八日目の...
京都は底冷えすると言われています。雲水衣も夏用から冬用に変わりましたが、冷えの原因である足は裸足のまま。寒い寒いと言いながらも耐える日々でした。そんな季節に「施粥せしゅく廻り」というものがあります。 施粥廻り 12月に厳...
普度勝会 少し肌寒くなってきた頃、萬福寺では普度勝会という秋の法要が行われます。しかしコロナ禍で、本来の色鮮やかな装飾仕様とは異なった法要となりました。 落葉 そして秋といえば私たち雲水を困らせるものがあります。それは…...
墓参り 九月になると萬福寺には墓参りに来られる方が多くなります。雲水は参拝者と共に手を合わせ、お経を読む「墓経」をします。霊園の地蔵堂があり塔婆供養も行います。 墓掃除 少しでもお墓参りのお手伝いになればと思い、雲水全員...
棚経廻り お盆の時期を迎え、雲水も出身寺院で棚経たなぎょう廻りを行います。しかし萬福寺での棚経廻りもあるため、私と同夏(同期)・先輩の各1名が本山に残ることになりました。三人で壇信徒さんの各家に事前に訪問する時間をお伝え...
失敗 萬福寺では七月中旬に施餓鬼法要と盂蘭盆会が三日間、開催されました。大きな法要で準備で大忙し…そんな時に限って失敗をしてしまうのです。私の同夏(修行仲間)が塔婆立てを壊してしまったのです。これだけでは終わりません。施...
催し 萬福寺の五月は数多くの催しがあります。八日の布袋祭や、下旬の「煎茶道大会」という全国の茶道家が集まる行事など多忙を極めるはずだったのですが、コロナの影響で中止となってしまいました。法要を行うにもマスクなどの制限が設...