2021年の寺報 頭陀袋です。
103号~114号まで掲載しています。
恩林寺の寺報『頭陀袋』は毎月1回発行しております。
頭陀袋114 令和3年12月号
師走回想 住職 古田正彦 それは数年前の師走、半ばを過ぎた頃でした。思わぬ方からの電話でした。 「お宅のお寺は黄檗宗ですね?実は、折り入って住職さんにお話ししたいことがありますので、一度お伺いしたいのですが、ご都合はい...
2021年の寺報 頭陀袋です。
103号~114号まで掲載しています。
恩林寺の寺報『頭陀袋』は毎月1回発行しております。
師走回想 住職 古田正彦 それは数年前の師走、半ばを過ぎた頃でした。思わぬ方からの電話でした。 「お宅のお寺は黄檗宗ですね?実は、折り入って住職さんにお話ししたいことがありますので、一度お伺いしたいのですが、ご都合はい...
美人清水 それはまだ飛騨の国を金森公が治めるずっと前の話です。荒城郷、鶴巣の農家、与衛門の家に、近隣評判の美しい一人娘が居ました。噂を聞いた廣瀬城(現、高山市国府町)の殿様と、小島城(現、飛騨市古川町)の殿様の双方から「...
お母さん話を聞いてね 先般、中日新聞に掲載された「お母さん話を聞いてね」という見出しで岐阜県の主婦の方が投稿されているのを目にしました。新聞の切り抜き帳に保存していましたが、身近にある話としてここに紹介させていただきます...
鉄眼禅師の一切経 鉄眼禅師とはどんな方か?禅師は今から300年ほど前、肥後の国(熊本県)益城郡の生まれ13歳で出家、はじめ浄土真宗を学びましたが26歳の時、長崎興福寺に中国からむかえられた隠元禅師に参謁し、さらに隠元禅師...
コロナ禍雑感 この二年間、世界を震撼させたコロナウイルスは私たちの生活に様々な狂いを生じさせました。昔は、怖いものと言えば…『地震・雷・火事・親父』が定番でした。 東日本大震災から十年、禍は忘れたころににやってくるといい...
御仏のまします里 頭陀袋の恩林寺のある町、下岡本町とはどんなところでしょうか。高山市の西側を貫く、小高い山(丘陵)、南から北へと高山盆地を屏風を立てたように塞いでおります。この約南半分の麓を上岡本町、北側半分の麓を下岡本...
河童禅 頭陀袋105号、読みましたよ。書いてある通り、私も真似してみましたが、意外と落ち着くものですね。和尚さん、今度はどんなこと心掛けるといいのかな? 檀家さんから早い反応がありました。私はうれしくなって、次のような話...
袖振り合うも多少の縁 みえぬところで手をつなぐつくしんぼ 無着成恭先生(山形県のお寺の和尚さん)が小学校の先生をしていた時、子供たちと、つくしを摘みに行きました。その時、子供たちは「みんな繋がっているよ。」と叫んだのです...
亡き人は今 仏教では森羅万象すべては『空・風・火・水・地』の五大要素からなり立っており、人間はこの集合体だといいます。 骨や肉は地、血液などの液体は水、体温は火、呼吸は風にあたります。これを四大と言い調和をつかさどる気を...
私流の禅(我禅) 先日、久しぶりに昭和時代の税務署長さんにお会いしました。昔から変わらず私たちの勝手で「署長さん」とお呼びしているのですが、その署長さんから、こんなお話を伺いました。「お寺さんに話すのもどうかと思うのです...