【第三章 三節】 作務

【第三章 三節】 作務
【第三章 三節】 作務

作務

通常、生活の大半は「作務」をします。
掃き掃除や仏具磨きなど、境内や堂内を清潔に保つことも修行の一環。
雑草も命、腰を落として一本ずつ大切に抜いていきます。

草抜き

ある日、先輩不在の為、私たち同夏は草抜きを任されました。
暖かい日差しを背中に受け、作務をしていると斎座(昼ご飯)の後のせいウトウト。
先輩もおらず、気が緩み…草を手に持ったまま、後ろに倒れてしまいました。
それを見た同夏は大笑い。
起き上がり、ふと顔を上げると、視線の先には先輩より怖い本山の和尚が立ってました。
笑っていた同夏も素に戻ります。
その後も怒られはしませんでしたが、違う意味でとても涼しくなりました。

お猿さん

真夏日に各堂の屋根に登り、瓦の修理や雨樋の掃除。
同夏の中で私が一番軽いため、上へ登ることに。
瓦からの反射熱で、肌が焼けそうです。
他にも木に登って枝を落としたり、本尊の上に乗って頭から足まで綺麗にしたり。
上で行う作業だけは活躍できた為、よく「お猿さん」と周囲から呼ばれていました。
作務は雲水生活の中で基本とされています。
雑草一本も生えていない境内、チリや埃一つ落ちていない堂内を目指すよう、先輩から指導を受けました。
経験を活かし、恩林寺も綺麗な場所を継続していきます。

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恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。