放生(ほうしょう)について
黄檗宗を伝えた隠元禅師は生き物を非常に大切にされる慈悲深い方であったと伝えられています。放生(生き物を放してやる。逃がしてやる)を薦め殺生を戒める詩偈をたくさん残しておられます。
その一つに「我、亦老いたり、風燭定まらず、毎に放生を思うて急務となす。」
私はもう、年老いてしまって、いつお迎えが来るともしれない。ただ、今急がねばならないのは、生き物を自由にしてやることだ。と、述べられております。
お寺には、よく放生池というのがあって魚が泳いでおりますがこれらの魚は、和尚さんや、信者さんが放してやったものでしょう。魚や動物に自由を与えてやる行為を放生、といい、この行為は仏教者にとって大切なことです。
以前、高山の夏の風物詩、川施餓鬼の時、うな信さんが宮川に、ウナギを放生なさいました。
ご主旨はおなじですね。
隠元禅師はお若いときから、他人に飼われている生き物を見るとお金を出して、買い取り、野外に放しておやりになりました。また、黄檗山に住職されてからも、信者さんからいただいたお布施でお米を買い、鳩の餌として与えられたそうです。このようにして、禅師は生き物を我が子のようにかわいがり、生き物の命を大切にされたのでした。生命を尊び、殺生を戒めることは、いろいろなお経にみられますが、梵網経にはあらゆる生き物は、もしや、自分の父母の生まれ変わりかもしれないから、できるだけ自由にしてやりなさい。と、説か れております。 放生会 (ほうしょうえ) は日本においては京都の宇佐八幡宮で七百二十年、石清水八幡宮では八百五十九年、鎌倉鶴岡八 幡宮では千百八十七年、神仏習合の行事として行われるようになりました。
寺院では、春、秋の彼岸の時、また、お盆の行事として行うところが多いようです。
花祭りのご案内(お釈迦様の誕生をお祝いする法要)
高山市佛教会の年中行事として市内の寺院がたが、宗派関係なく合同で、(平成二十七年は 五月十七日、午後一時より)高山別院庫裏で行われます。ぜひともお参りください。また、高山市佛教会行事等の費用のご寄付をお願いしております。
恩林寺では御志納金を取りまとめて、毎年、会のほうに納付させていただいております。お志をくださいました御芳名を、毎年花祭りパンフレットに載せていただいております。
住職合掌