【第二章 七節】 秋の便り
普度勝会 少し肌寒くなってきた頃、萬福寺では普度勝会という秋の法要が行われます。しかしコロナ禍で、本来の色鮮やかな装飾仕様とは異なった法要となりました。 落葉 そして秋といえば私たち雲水を困らせるものがあります。それは…...
普度勝会 少し肌寒くなってきた頃、萬福寺では普度勝会という秋の法要が行われます。しかしコロナ禍で、本来の色鮮やかな装飾仕様とは異なった法要となりました。 落葉 そして秋といえば私たち雲水を困らせるものがあります。それは…...
墓参り 九月になると萬福寺には墓参りに来られる方が多くなります。雲水は参拝者と共に手を合わせ、お経を読む「墓経」をします。霊園の地蔵堂があり塔婆供養も行います。 墓掃除 少しでもお墓参りのお手伝いになればと思い、雲水全員...
棚経廻り お盆の時期を迎え、雲水も出身寺院で棚経たなぎょう廻りを行います。しかし萬福寺での棚経廻りもあるため、私と同夏(同期)・先輩の各1名が本山に残ることになりました。三人で壇信徒さんの各家に事前に訪問する時間をお伝え...
失敗 萬福寺では七月中旬に施餓鬼法要と盂蘭盆会が三日間、開催されました。大きな法要で準備で大忙し…そんな時に限って失敗をしてしまうのです。私の同夏(修行仲間)が塔婆立てを壊してしまったのです。これだけでは終わりません。施...
催し 萬福寺の五月は数多くの催しがあります。八日の布袋祭や、下旬の「煎茶道大会」という全国の茶道家が集まる行事など多忙を極めるはずだったのですが、コロナの影響で中止となってしまいました。法要を行うにもマスクなどの制限が設...
法要での初めての香灯 四月八日には「降誕会」というお釈迦様の生誕を祝う法要がありました。誕生仏と呼ばれる生まれたばかりのお姿のお釈迦様の像を祀ります。法要の準備の際はメモを取り、先輩についていくだけで精一杯でした。この時...
以前から、六波羅密の「布施」「持戒」について書いてきました。今回は三つ目「忍辱にんにく」について書こうと思っていたのですが、三月も終わったということで昨年度のまとめをしたいと思います。 帰省する 2022年4月3日、萬福...
開山祥忌 四月三日、萬福寺で開山祥忌という大きな法要があります。日本に黄檗宗を持ち込み、萬福寺を開いた隠元禅師の命日に供養するものです。まず前日より法要が営まれる開山堂の掃除や飾り付けなどの準備を行います。しかし雲水修行...
僕がまだ僧堂にいた頃、僧堂の師が話していた言葉があります。それは「不立文字 教外別伝 直指人心 見性成仏」という言葉です。禅宗の僧侶は誰もが知っている4つの四字熟語で、今回は前半の「不立文字 教外別伝」について話そうと思...
規則 僧堂に入る際、多くの規則を覚えさせられます。例えば、スマホなどの電子機器を持ち込むことは禁じられます。外部の世界と遮断し、修行に専念するためです。携帯を連絡手段として、ゲーム機として使用している私たちには考えられな...