頭陀袋104 令和3年2月号

坊主丸儲け

およそ半世紀余り、私は飛騨古川の製薬会社にお世話になりました。その会社の創業社長は裸一貫から身を立て、確たる地位まで上り詰めました。私は社長に清掃の徹底と挨拶を厳しくしつけられました。

彼は大正三年の生まれでしたが、口やかましくても人情味があり、古武士のようなところがありました。働いてきた時間の約半分は同じ事務所でお世話になりました。
初代は「薬屋は、人様に役に立つ商売だから、自分の仕事には誇りをもて。」と常々話しておられました。世界を震撼させたコロナ禍で、新薬の開発を皆さんが待ちわびていると思います。
コロナは私たちの生活や考え方にも大きく影響を与えました。
こうした状況の中、私は野菜作りに挑戦しました。 わずか一ミリほどの種が大きくなり百倍千倍の白菜になり、大根となる。まさにお天道さまと土のおかげ、百姓百倍です。

皆さんのおかげで季節の花もたくさん咲きました。
仏花に不自由するということもなくなりました。
お寺に巡礼に来る方も増えました。
また、座禅を組みたいという方もおいでになります。

一緒に座禅を組み、お寺でゆったりしていただく、坊さんはご縁をいただく、ご縁は無限にあります。以前は、『薬九層倍、百姓百倍、坊主丸儲け。』なんて言葉を聞くと、少しむきになったものですが最近は、「そうや。そうや。その通り、ありがたいなあ。」と申しております。

読者様から便り

和尚様、お心くばりありがとうございます。
恩林寺様は黄檗宗だったのですね。たまーに宇治の萬福寺様に参拝しています。岩手の尼様のように、私もニューモラルで育ちました。瑞浪にゴルフに訪れた時、アーッ、こんなところにあるんだ。と、思った懐かしい記憶もあります。
休日の楽しみが増えました。ゆっくり拝読いたします。
頭陀袋、楽しい企画で和尚様の往時の企画力を彷彿され勉強になります。
益々の社会貢献をされている事を尊敬申し上げます。衷心感謝。

表紙の寒山拾得図

高山市花岡町 花本芳久様から御寄進いただいたものです。
亡き父上様(花本喜太郎様【雅号喜朋】)は自営の花本精米所を運営するかたわら絵画の趣味を持たれ、市内寺院およそ五十ヶ寺に自作の立華の図を寄進されたり、また立派な作品を残しておられます。
ご自身は熱心な念仏門徒でもありました。
この度、荷物の整理中、この作品が出てきましたので、お寺の什物として伝えてほしいとのお言葉をいただきました。
禅寺にふさわしい画材でありますととも立派に軸装されております。
施主様の御厚意に感謝いたしますとともに皆様にご紹介させていただきます。

小僧さんの僧談事

僧侶は全てを捨てて出家するため、何一つ物を持つことはありません。
布施を頂き、厚意によって助けていただきながら修行をしています。
しかし今では人の思いを踏みにじるような僧侶が増えています。
高額な布施や寄付金を要求したり、それを自分の『贅沢』に使用したり。
だからこそ、『丸儲け』と言われてしまうのかもしれません。
だからこそ私は、少しでも誰かのために行動できる人になりたいです。
そのために周囲を『観る』ことを心の中で意識したいです。
思いやりで満ち溢れる世の中をみんなで一緒に目指していきましょう。
小僧合掌

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古田住職
皆さん、こんにちは。住職の古田正彦といいます。 私は「お寺に行こう 和尚さんと友達になろう」をキャッチフレーズに進めています。 小さなきっかけでも仏様と結ばれることを喜びとしています。