感謝いっぱいの恩林寺の小僧です。
９月17日の秋彼岸法要にご参詣頂き、誠にありがとうございました。
同夏も皆様とお会いできたことに喜んでおります。
今後もこのような機会を作っていこうと思っています。
有ることの難しさ
この世界は因縁果によって成立しています。
何かの原因があり、何かしらの縁があって、結果が出ます。
私も年齢が近い因があり、同夏と出会った縁があり、今でも仲良くして頂いているという縁があります。
しかし、一つ一つの因縁果が成り立つ確率はとても低いのです。
因が無ければ縁も果も生まれません。
因縁があっても気づかなければ果にはなりません。
よく、出会い系サイトでも「なかなか見つからない」という人がいます。
それは当たり前です。
自分の理想という因や、理想の異性との出会い（縁）、お付き合いに発展する果。
上手くいったならば、それは有難いことなのです。
有ることが難しいからこそ、有難い。
普段の何気ない生活も有難く感じませんか？
開経偈
お経を読み始める前に、唱える偈文があります。
経を開く偈文、開経偈です。
宗派によって様々ですが、一般的には四句で書かれています。
この上なく甚だ深い真理である仏の教えは百千万劫（10億×43億2000万年）の間でも出会うことが難しい。
私は今、教えを見たり聞いたり、受け入れられる環境にある。
お釈迦様が解いた真実を得たいと願っている。
分かりやすい現代語に直してみました。
43億年以上の間に、今こうやって仏教と出会えたのは、とてつもなく有難いことなんですね。
努力は必ず報われる？
私はよく学校の先生に「努力は報われるから勉強しなさい。」と言われました。
（よっぽど勉強しなかったのがここでバレてしまいますね…。）
しかし、本当に報われるのでしょうか？
周囲には勉強ができる友達がいました。
かなり真面目でクラスのリーダー的存在でした。
しかしその友達は私と同じ学校に受験し、落ちてしまったのです。
私はビックリしました。
きっとたくさん勉強していたに違いありません。
「努力は必ず報われる」とはいえないような気がしますよね。
しかし、私は「今すぐ報われなくても、後から役に立つことがある。」と思っています。
その友達の勉強した力は、困った時に役に立つかもしれません。
因を作っても、その時は縁がなかっただけ。
また今後、果につながることが出てくると私は思っています。
必ずとは言えませんが努力しないよりはした方が、良い結果になりやすいのでは無いでしょうか。
6世紀頃、中国で作られたお経の一つに、「善悪因果経」というのがあります。
阿難陀尊者（阿難さん）がお釈迦様に「なぜ人によって善悪の差があるのか」という質問をする場面から始まります。こちらのお話は次週に紹介したいと思います。
いつ縁に結びつくか分かりません。
だからこそ、日々精進して自分を磨いていきましょう。
小僧合掌
無上甚深微妙法 百千万劫難遭遇
我今見聞得受持 願解如来真実義