臘八示衆 第四夜&第五夜

臘八示衆 第四夜
臘八示衆 第四夜

睡魔に襲われる恩林寺の小僧です。

最近は寒くてコタツに潜っております。
すると、うつらうつら…眠くなってきます。
皆さんは真似しちゃいけませんよ?私も気をつけないと!
さて、今週は第四夜、第五夜について解説いたします。

臘八示衆 第四夜

ひと〜つ、ふた〜つ…
数を数えて座ることを「数息観」といいます。
ゆっくり数えることで息が整っていくのです。

六妙門

座り方には「六妙門」というものがあります。
数・随・止・観・還・浄を行うことで、数というのは数息観、随というのは随息観。
数を数えていたものが、息に集中するようになります。
すると、心の動きが止まり、自分を見つめることができるのです。
やがて体内から出た息は還ってきて、身体を清めていくのです。
他にも沢山の坐禅の方法がありますが、こちらは後日お話いたします。
この六妙門の中でも特に大切なのが、数と随。
かつて達磨さんはこう言われています。

達磨さん

外、諸縁を息め、内、心喘ぐこと無く、心、障壁のようにして道に入れ

腹に力を入れて、心を落ち着かせ、無心に突き進みなさい。
正しい座り方で坐禅をしなさいと仰られているのですね。

臘八示衆 第五夜

摂心は、長期120日、中期90日、下期80日と様々で、宗旨に合わせた方法で修行することを指します。
悟りを目指し座る修行…だからこそ、一切寺の外には出てはいけないし、雑談もしてはいけません。
精進する人は、坐禅があっという間に過ぎます。
少しでも怠け心がある人は長い年月の中を彷徨っているように感じます。
私も長く感じた時がありました。
こんな例え話があります。

例え話

昔、平四郎という男がいました。多くの悩みを抱えていた時、1人になれる浴室で坐禅を組んでみました。
僧侶ではないので、坐禅といっても行い方が違います。
両目をカッと開けて、手は拳を握り、座っています。
すると、目の前にモヤモヤしたものが現れました。
なにか黒いものが見えたり、突然真っ白の世界になったり。
時間が経ち、気付くと自分の体の感覚が無いのに気付きました。
目がない自分を見つめている(つまり目が飛び出している)のです。
ハッとした瞬間、身体の感覚が戻り、朝になっていました。

平四郎は、正しい座り方をした訳ではありません。
しかし、集中して座ると早く時間が経ちます。
妄想の中とはいえ、自分を見つめようとしていました。(目が飛び出て自分を見ていました。)
きっと皆も出来るはず!心を静めて座りましょう。

小僧さん

数を数え、心を静め、集中して座る。
きっと小僧は集中する前に眠ってしまいそうです…。
先ほどの平四郎は、三日三晩座ったあと、近くのお寺の和尚さんを尋ねました。
そして、禅問答を軽々と答えられたと言われています。
私もきっと出来る!
まずは寝ないことに集中して、坐禅をしていきたいです!

小僧合掌

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
アバター画像
恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。