お施餓鬼の由来について
お釈迦様に、いつもお仕えしている阿難尊者(アーナンダ)は毎日の生活の中でお釈迦様の説法を一番聞くことができたので「多聞第一」といわれておりました。
救抜焔口陀羅尼経というお経の中に阿難尊者が遭遇した出来事について、次のように記されております。
阿難尊者は林の中で一人、瞑想しておりますと焔口という餓鬼が現れました。餓鬼の姿はやせ衰えて体は枯れ細り口からは火を噴き髪は乱れ喉は針のように細いとても醜い姿でした。
餓鬼は阿難に向かい、
と告げました。
驚いた阿難は、すぐお釈迦様に相談しました。
阿難よ。落ち着くがよい。その餓鬼たちを供養する作法を授けよう。
阿難はお釈迦様の教えの通り食物や水を施し、出家僧たちと共に供養をすると餓鬼たちも救われ阿難も命拾いをする事ができたと記されています。
お施餓鬼はこれら餓鬼たちに救済の手を差しのべるとともに、仏の教えや生き方を改めて考え私たちが自分自身を反省し、徳を積むという大切な法要です。
おまえは後三日で命が尽きる。
その後は私のように餓鬼に生まれ変わるだろう。