頭陀袋079 平成31年1月号

道を修める

人間の心はか弱いものです。

自分が何かをやり遂げようと決意し、目標を定め、予定まで立てていても、いざその仕事をやりだすとなかなか思うように進みません。
いつの間にか怠け心が出て「もういいや。」と、断念してしまいます。
最初の決意の通りにはなかなかゆかないものです。

仏教では、その怠け心のことを(煩悩)と呼んでいます。
煩悩とは心身を患い、悩ます心のことです。
それは「とらわれの心」と、言うことができるでしょう。
とらわれの心と言っても色々なものがありますが、なかでも一番おおきなとらわれは自分に対するとらわれです。

(わが身可愛さ)が自己中心になり、うまくいかないと腹を立て責任を他人に押し付けてしまいます。
たとえ、どんな大切な友達でも、または愛情深い身内であっても、つまるところ自分がかわいい。その我が身可愛さが煩悩です。
お釈迦様は早くからそのことに気ずかれ、ひとびとに煩悩を捨てる様々な方法をしめして来られました。

それは、仏に至る道、ということであり、まずは八正道をお訓になっておられます。

私たちは自らの分というものをよく知り、正しい見解(智慧)信仰に基ずいて奢り高ぶることなく、理想に向かって、必要以上に構えることなく、自分の道を修めてゆきたいものです。

行く年

戦後の復興と、経済の成長は平成と言う時代に入り、バブルの崩壊といった厳しい時代に移り、この三十年余り、どんより曇った時代が続きました。
天変地異もありました。
こどもの頃、激動の時代を過ごされた陛下は平成の世に在って国民に寄り添って御苦労をいただきました。
皇室に限らずわ たしたちのまわりにも、次第に世代交代の波が押し寄せてきたことを感じます。

恩林寺檀信徒の皆様には多大のご支援をいただき、一年のすべての行事、つつがなく終わりましたことを御礼申し上げます。
この一年、本堂屋根の葺き替え、板金工事等も行いました。
また寺報(頭陀袋)、観音米、ニューモラルの広報活動には格別の激励賜りました。
お仏供米の披露は全員のかたの御芳名を掲載すべきところ、一部ご無礼いたしました。
ご芳志を頂戴いたしました各ご家庭のご先祖供養をもって御礼にかえさせていただきました。

くる年

また、新しい年が巡ってきました。
檀信徒各家の皆様方、健康で毎日良い日を、(日日是好日。)
管長猊下の言われる、(活発。 溌地。) 毎日、 張り切って過ごしましょう。

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古田住職
皆さん、こんにちは。住職の古田正彦といいます。 私は「お寺に行こう 和尚さんと友達になろう」をキャッチフレーズに進めています。 小さなきっかけでも仏様と結ばれることを喜びとしています。