頭陀袋025 平成26年7月号

数珠の功徳 (信仰・数珠)

お釈迦様が霊鷲山で説法されていとき、ナンダ国(古代インドの小国)のハルリ王が使者を遣わし、世尊に「我が国は辺境で、国も小さく、常に兵乱が起こって食物も高く、疾病が流行して人民が困っております。王として心の休まる日は一日とてありません。願わくはお慈悲を持って仏法の肝要をお示しください。」と、哀願した。お釈迦様は「もし、煩悩や諸苦を滅したいと思うなら百八の木穂子(モッカンシ)をつなぎ、行住坐臥、常に身に着けて、心の散乱を止め、仏法僧の三宝の名を念じ数珠を爪繰りなさい。そして百辺、千辺、百万辺せよ。もし、一万辺になれば百八煩悩は断つことができよう。もし、二十万辺を満たせば夜摩天宮に生じ、衣食、は自然に備わり、安楽を得ることができるであろう。」とのお示しであった。王は大いに喜び、さっそく数珠、一千連をつくらせ、六親眷属に与えて、作善に努めた。王は常に称念して軍陣に出ても数珠を離さなかったという。
解説 (百八、というのは、除夜の鐘のように、人間の煩悩を表す数のことを言います) 経典による、数珠の起源とされている木穂子は俗にムクロジという黒い木の実で堅く、金剛子ともいわれております。百八の半分五十四、二十二、の数珠玉を仕立ててある場合もあります。

お寺からのご報告

先の頭陀袋でもお知らせいたしました恩林寺の施餓鬼法要は六月二十九日、檀信徒様をお迎えしてお勤めさせていただきました。県内 の黄檗寺院の和尚さんのご協力を得て近年になく盛大に行うことができました。こうしたお施餓鬼はじつに八十年ぶりかと思われます。 また、翌週、土曜日には檀家さんの成瀬克子さん夫婦が主体となり、インドの弦楽器、サントールの奏者、ジミー宮下氏を招きライブ を行いました。当日は、富山、岐阜、などよりライブを聞きに来てくださった方もあり、大変盛況でした。お寺といたしましてもこうした機会に皆さんに利用していただき、少しでも御縁につなげ ていただけたらと思っております。また、七月第四日曜日は、明晶会様主催、暁天座禅会 が予定されております。

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古田住職
皆さん、こんにちは。住職の古田正彦といいます。 私は「お寺に行こう 和尚さんと友達になろう」をキャッチフレーズに進めています。 小さなきっかけでも仏様と結ばれることを喜びとしています。