道場
道場といえば、まず思い浮かぶのは剣道、柔道の道場でありそれから、そろばん道場など、習い事の道場でしょう。座禅道場などというと「座禅をするところも道場なのか?」などと質問する人もいます。
実は座禅道場こそが道場の総本家なのです。お釈迦様は二蓮禅河のほとり、菩提樹の下で座禅をされ、成道されましたがこの金剛坐をインドの言葉でボデイマンダといいま す。これを訳すと菩提道場となり、佛成道の場、という意味になります。
しかし歴史が下がりますと一般には座禅をするところを広い意味で道場というようになり後は座禅に限らず、説法や他の修行をするところも道場に含まれるようになりました。ところで、修行をするところが道場なら、学問をしたり武道を修行するところもそう呼んでもいいでしょう。そこで武道の修行や勉学に勤しむ場所を道場と呼ばれるようになった。というわけです。
何を修行するにも道場をきちんと 整えることが大切です。しかるべき道場で修行を積めばそれだけのことはあろう、というものです。しかしその反面、お釈迦様の道場が特別にもとめられたものではなかったように、道場をただ形式的なものとして求めるべきではないともいえましょう
禅語に「歩歩是道場」とか「直心是道場」という言葉があります。
私たちの動きまわるところがそのまま道場であり、よく整えられた自分の心の中にこそ道場がある。とい うことですね。自分がだめなのはよい道場が見つからなかったせいだ。 などという人がありますがそんなことは決してありません。是を学校にたとえれば、よい学校に入れてもだめなものはだめ。それほどでない学校でも、もしくは学校に行かなくても自分の心がけ次第でいくらでも修行ができるということです。
座禅をしよう
恩林寺では先日、座禅体験。ということで座禅会をいたしました。
皆さん真剣に座っていただき、ぜひ、また座禅会をやろう。というリクエストが出ております。出かけてみたい方、声をかけてください。
住職合掌