まだまだ子供っぽさが抜けない恩林寺の小僧です。
年明けから一週間が経ち、そろそろ正月気分も抜けた頃だと思います。
年始の装飾を外していると寂しい思いになりますね。
そんな中、昨日は年に一度の成人の日でした。
成人年齢が18歳に引き下げられたことにより、今では成人式という言葉が薄れているそうです。
小僧が暮らす高山市でも『二十歳の集い』と名前が変更されているそうです。
また他の都市では、コロナ禍ということで人数制限をしている場所や、飲食の禁止をしている場所もあるそうです。
それぞれのルール(規則)の範囲の中で皆が楽しめると良いですね。
戒律
時代が進むにつれ、規則は変化していきます。
時と場所にあった適切な判断基準が規則を作る材料となるからです。
仏教では、規則のことを『律』といいます。
『戒め』は自分自身に対するルールを指しますが、律は他人がいるからこそのみんなで守るべきルールを意味します。
仏教ではこの戒律を大切にしています。
どちらも存在しているからこそ、素敵な世界が保たれるのではないか?と思っています。
四大広律
律は4種類に分けられる形で存在しています。
これを『四大広律』といい、以下のような特徴があります。
十誦律
十誦律は、上座部仏教の律を10種類に分けたもの。
仏教教団における規則や作法、戒律などをまとめた律書のひとつ。
説一切有部によって伝承されてきたものを指します。
四分律
四分律は、法蔵部に伝わる律で、日本に伝来した律の中で、最も大きな影響力を持っています。
日本での『律宗』はこの四分律に依拠しています。
漢字音訳で曇無徳部。仏教の上座部の一派で説一切有部から派生したと見られます。
五分律
五分律は仏教における上座部の一派である化地部によって伝承された律のこと。
北伝大乗仏教に伝わる律の1つで、漢訳『弥沙塞部和醯五分律』として現存しています。
化地部は、仏教の上座部の一派。
説一切有部から派生したとする説と、逆に説一切有部を派生したという説に分かれる。
摩訶僧祇律
摩訶僧祇律は仏教の大衆部に継承されてきた律のことを指します。
ジャータカ物語に内容が多数含まれているそうです。
部派仏教の一派で、最も古い教義をくんでいます。
教団の戒律に対して異議をもった革新的な一派で、上記の三部である上座部と袂を分けた。
多くのルールがありますが、自分自身が正しい行いをして、他の方々に思いやりを持つことが出来たなら、この律は充分出来ているのではないかと思います。
まずは「自分から誰かのために」動くことが出来たら、きっとお互い様お陰様の世界が築かれていくのではないでしょうか?
小僧の成人式は、京都から帰ってきて時間がなかったため、唯一の法衣で参加しました。(一番浮いて目立っていたような…😅)
お酒も飲まず友達と少し話した程度で終わったなぁという記憶があります。
今年迎えられる方々が、コロナ禍ではありますが旧友と思い出話などして、心休まる集いになっていたらいいなと思っています👍
改めてまして成人(20歳)の皆さま、おめでとうございます。
素敵な節目になりますように🙏
小僧合掌
部派仏教二十部のうちの一派で、開祖は迦多衍尼子。上座部から分派したとされます。