大きな耳

大きな耳
大きな耳

お耳が大きな恩林寺の小僧です。

いろんなお姿の仏さま

私は気がついた時には仏様がいる家で育ちました。
仏壇の中から、鎮座してこちらを見てくれています。
そのせいか、部屋は香水の香りならぬ線香の香りがしています。

仏壇の中にはあらゆる仏様がお見えでした。
大日様・阿弥陀様・薬師様等々の如来像。
不動様・大元帥様・烏枢沙摩様等々の明王像。
千手様・虚空蔵様・勢至様・文殊様等々の観音像。
他にも蔵王権現様や役小角様や弘法大師様…。
所狭しと鎮座されております。
毎年恒例?年末の大掃除で私の担当は仏壇掃除でした。
仏壇から出て頂いて丁寧に埃を払い、仏壇を丁寧に磨きます。

掃除中に気づいたこと

一体の埃を払い、また次の仏像…と掃除をしていると、ふと感じたことがありました。
『あれ?仏様ってみんな耳が大きいな…』
大きすぎる耳を持つ人を見たら、とても驚き二度見、三度見してしまうかもしれません。
しかし不釣り合いなぐらい大きな耳をもつ仏像を見ても、バランスが悪いと感じません。
それよりも安心感さえ湧いてきます。
私が見慣れているだけでしょうか…。

仏像の耳は大きい

私の耳も大きい方だと思います。
例えるなら、昭和の大エースの江川投手のような…😅
例えが良すぎたので😭おサルのイラスト🐵をイメージして頂ければわかりやすいでしょう。
では、なぜ仏様の耳は大きいのでしょうか?
いつだったか読んだ本の中に『衆生の声を聞き洩らすことなく聞きとる為』とありました。
これには納得してしまいました。
常に話を聞きますという姿勢を表現しているという話も聞いたことがあります。
修行中の私の耳は、大きさに見合わず衆生の声を聞き洩らしてしまいそうです。
先日の記事にあった『愚痴』が言いたくなったら、ぜひ仏様に聞いていただきましょう。

濁れば…

福耳

福耳とは、耳たぶが大きく肉の厚い耳のことをいいます。
耳たぶが大きくふっくらしている耳で、金運や福運があるとされ、福相だといわれています。
大黒天、恵比寿、布袋尊は、七福神の中でもとりわけ福耳です。
耳の形状は、大きさ、厚み、立ち具合などが人それぞれ違います。
成長に伴い耳の形状が変わることもありますが、遺伝するとされています。
福耳も遺伝…するかもしれませんね😁

驚くなかれ…

仏像の解説本を読んでいたとき、驚くことが書いてありました。
それは『仏像の耳の大きさと、手の大きさはほぼ同じサイズで作られている』というのです。
衆生の声がどれほど小さくても、手のひらを耳にかざす。
そして漏れなく聞き取ろうとする為なのでしょう。
顔が違うように、私たちの苦しみは異なります。
大きな声で苦しいと言える人もあれば、息も絶え絶えで言えない方もいるでしょう。
仏様はその区別なく、私たちの声を常に聞いてくださるのです。
恩林寺には多くの仏頭が祀ってありますが、耳から手の大きさも推測できるそうです。

聴く力

人間誰しも、愚痴や不満は出てきます。
そんな時はぜひ、恩林寺へお越しください。
きっと仏さまが皆さんのお話を聞いて下さいます。
また、耳がデカい私で良ければお聞きいたします。
なんでも話してください。
しかし現実的には、実際の僧侶は話すのが役割になっているように感じます。

僧侶

法話をするから来てください。

僧侶

為になることを話します。

そのような文言をお坊さん同士の会話でもよく耳にします。
法話をして説法をして、その話を聞いた方々が質問する時間はありません。
これで、何のためになっているのでしょうか?

小僧さん

ディズニーランドやディズニーシーへ行くと、大きな耳のカチューシャや帽子を見かけます。
私もつけました😅
見た目の可愛らしい耳も素敵ですが、しっかりと話の聞ける僧侶でありたいと思います。

小僧合掌

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恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。