【第二章 前節】 用具準備

持ち物

修行といえど、生活用品を準備しないといけません。
頭陀袋123号で紹介した雲水が身に着ける黒の法衣や袈裟や草履の他にも様々ございます。
ご飯を食べる際は「持鉢じはつ」という五つのお椀を重ねたようなものが必要になります。
私は和尚から法正法衣店ほうしょうほういてん様にお願いしてもらい、全てを揃えて頂きました。
とても有難いと思う同時に覚悟を決めた瞬間でもありました。

経本など

その他にも本なども用意しなければなりません。
文武両道という訳ではないですが、修行と同時に仏教の勉強も行うのです。

『無門関』『臨済録』などといった禅僧がよく読む本を恩林寺から貸して頂きました。
どちらも古い和本で、中も昔の言葉で書かれている貴重なものでした。
しかし僧堂に入った後、現代語で書かれているプリントを頂くことになり読まなくなってしまいました。
今になって、この和本で勉強しています。(笑)

『八十八佛経』という経本も準備しました。
これは年末などの法要に使う経本なのですが、なんと在家である私の親が
持っていたのです。
恩林寺には無く、雲水でも私しか所持しておらず、そんな貴重な経本が何故に我が家にあったのでしょう?
今でも不思議に思っています。

恐怖のカミソリ

今では当たり前に使っている剃刀も、当時は新鮮な感覚がありました。
『これを使って頭から血が出たら怖いな』という恐怖心がありました。
仲間達は『髪の毛が無いのは嫌だ。ハゲは嫌だぁ。』と申しておりました。
無事に毛が無く(怪我なく)剃り終えました。

さて、大きめのダンボール一つに荷物と覚悟と不安を詰め込んで
いざ出発です。

来月は僧堂に入る際のルールについて記そうと思っています!

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恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。