頭陀袋085 令和元年7月号
施食のはじめ あるとき、修行僧が閑静な木の下で座禅をしていました。すると、樹の上に猿が住んでいて、僧が食事をしているのを見て自分も食べたくなり、樹から降りて僧の前までやってきました。僧は猿に残飯を与えると猿は、鉢の底まで...
施食のはじめ あるとき、修行僧が閑静な木の下で座禅をしていました。すると、樹の上に猿が住んでいて、僧が食事をしているのを見て自分も食べたくなり、樹から降りて僧の前までやってきました。僧は猿に残飯を与えると猿は、鉢の底まで...
主人と貧乏神の話 先日、土蔵の中を掃除していたら三代前の和尚さんが読んでいた古い本が出てきました。心を練る禅の極致、中原南天棒(明治の禅宗の有名な和尚さん)の話でこんな話がありました。少し読みづらいですが、お付き合いくだ...
日日是好日(にちにち、これ、こうにち) 禅を修行した人の理想の言葉として「日日是好日」という有名な言葉があります。 「来る日も、来る日も結構な良い日である」という言葉です。 よくお茶の席にかけてある掛け軸などで見かけます...
正しいことだけがよいわけではない 人は正しいことがよい。間違っていることは悪いと思いがちです。誠実なことやくそくをまもること、誰かのために尽くすこと、愚痴を言わないことが立派だと思いがちです。 しかし、その裏側にある自分...
遠回りでも自分らしく 今の世の中、早いこと、上手なことがよいこととされています。学校の成績も出来高主義で、考える過程を大切にせず、つまずきながらゆっくり問題を解く余裕がありません。 何もかも手早くできるように訓練されてい...
道場 道場といえば、まず思い浮かぶのは剣道、柔道の道場でありそれから、そろばん道場など、習い事の道場でしょう。座禅道場などというと「座禅をするところも道場なのか?」などと質問する人もいます。 実は座禅道場こそが道場の総本...