怖〜い話シリーズ4😱母親と息子

母親と息子
母親と息子

台風お盆を共にした恩林寺の小僧です。

昨年から8月13日から15日の間、静岡県にある「宝林寺」さんへお伺いしています。
そこでお施餓鬼法要があり、そのお手伝いに参加しています。

しかし、今年は台風と被ってしまい、大変でした。
予報では静岡に直撃するという話でしたが、関西地方にズレて行きました。
きっと被害は大きかったと思います。
静岡県では雨はもちろん、強風が吹きました。
法衣が飛ばされそうなくらい…そんな中で濡れながら準備などをしました。

以前から紹介している日本霊異記にも自然のお話が出てきます。
今回はそれをお話したいと思います。

母親と息子

とある昔、母と子供が2人で住む家がありました。
父は病気で亡くなってしまったため、息子は商売を、母親は家事を分担して行っていました。
息子が成人した頃、お嫁を貰います。
母親はかなり喜びました。
貧乏な家族でしたが、お食事を用意したり着物を作ったり…息子の門出をお祝いしたのでした。
しかし、息子はそんな母親を疎く感じていたのです。
お嫁を貰ったのにも関わらず、身の回りの世話をしようとしたり、女性同士の仲が悪かったり…。そこで息子は母親を殺すことに決めました。

崖の上の母親

息子は旅行に母親を連れ出しました。山頂から綺麗な景色が見える所に行こう!と誘ったのです。母親は息子に感激して、ついて行くことにしました。
旅の道中、ある崖の上で息子は「ここからの景色は綺麗だ」と、母親を呼びました。
そして、来た母親を落とそうとしました!しかし…

ガガガッ!!

どこからか地割れが発生し、息子の下の地面がパックリ!
息子は地中に落ちそうになっています。
母親は必死で息子の手を握り、引き戻そうとしました。
「お母さん!助けて!」その声も虚しく、息子は地中に落ちていきました。
母親の手には息子のちぎれた手腕と髪の毛が1本残っていたそうです。
その後、地割れした地面は元に戻ってしまいました。

親の心と息子の心

親はいつまで経っても親なのでしょうか?
このお話では、常に母親の命を狙っていた事が書かれています。
それを母親も知っていたような書き方がされています。
(良ければ原文を読んでくださいませ!)
そんなバカ息子でも、最後はやはり親の心が出てしまうんですね。
どんな子供でも、母の慈愛心はすごいものです。

かと言って、息子の気持ちも分かります。
きっと皆さんにも反抗期があったように、息子も独り立ちしたい部分があったのでしょう。
しかし、そこで母親を殺そうとしたのは悪行になってしまいます。
嫌な行動をされたのであれば、それを伝えるべきだったのではないでしょうか?
まさに因果応報ですね。

小僧さん

今回も怖い話でしたが、どこか切ないものがあったと思います。
あの後、母親は手と髪の毛を埋葬したのか、悲しみに明け暮れたのか、その後の話は一切かかれていません。
日本霊異記には、「因果応報」について書かれています。
自分がしたことは自分に返ってくる。
良いことは良い方に、悪いことは悪い方に…。
少しでも自分の行動を見直して改善していけたらいいなぁと思っています!

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恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。