曹洞宗
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養老四年(七ニ〇)泰澄大師が飛騨高山東山の地に白山社を創建し別当妙観寺を建立したが後に無住となり衰退した。
応永ニ年(一三九五)、曹洞宗大本山能登総持寺四世の法孫竹窓智厳和尚が弘法の旅の途中飛騨に立ち寄られた。
衰退した妙観寺を嘆き堂宇を再建、天台宗を改め、飛騨に於ける曹洞宗最初の道場海蔵山雲龍寺を創始された。
天正年中、初代高山主金森長近公が本能寺の、変に十九歳で殉死した長子忠次郎長則の菩提のため、堂宇を修営、以来長則の菩提寺となる。
艟楼門は、高山城ニ之丸にあった黄雲閣を移築したもので高山市文化財。又、近代画壇の巨匠、橋本関雪が当寺に滞在の折り、亡妻供養のためにのこした観世音菩薩の軸が寺宝となっている。
江戸初期の作と伝える庭は、心字池の回りにつつじ、松、椿、楓が調和よくえ込まれ、四季おりおりの風情は心和む。