頭陀袋034 平成27年4月号
放生(ほうしょう)について 黄檗宗を伝えた隠元禅師は生き物を非常に大切にされる慈悲深い方であったと伝えられています。放生(生き物を放してやる。逃がしてやる)を薦め殺生を戒める詩偈をたくさん残しておられます。 その一つに「...
放生(ほうしょう)について 黄檗宗を伝えた隠元禅師は生き物を非常に大切にされる慈悲深い方であったと伝えられています。放生(生き物を放してやる。逃がしてやる)を薦め殺生を戒める詩偈をたくさん残しておられます。 その一つに「...
目がものをいう。 話をする、ということは難しいことです。 井戸端会議や雑談を得意とする人でも改まって人前での話となるとなかなか難しいようです。世の中、どちらかといえば能弁な人より、口下手なひとのほうがおおいのではないでし...
数珠の功徳 (信仰・数珠) お釈迦様が霊鷲山で説法されていとき、ナンダ国(古代インドの小国)のハルリ王が使者を遣わし、世尊に「我が国は辺境で、国も小さく、常に兵乱が起こって食物も高く、疾病が流行して人民が困っております。...
浄土に行ってきた僧の話 昔、中国に恵鏡法師という立派なお坊様が居られた。ある晩、夢の中でお体が金色に輝き、お顔はとても端麗なる一人の沙門(出家した坊さん)が現れた。その神々しさに思わず合掌し礼拝すると、沙門は「あなたは浄...
お施餓鬼の由来について 目連尊者(お釈迦様の弟子)はあるとき、自分の母は亡きあと、どうなっているかを神通力をもって探したところ、餓鬼道に落ちて、肉は痩せ衰え、骨ばかりで地獄のような苦しみを得ていた。 木蓮尊者は神通力をも...
真珠取りの苦労 あるとき、アナン尊者はお釈迦様に申し上げた。 「世尊は国の王者としてお生まれになり、樹下に端座されることわずか六年でお悟りを開き、仏となられました。そう考えますと仏果を成就することはそれほどむずかしいこと...
四門出遊 (生老病死) あるときゴーダマシッダルタ王子は城の外に出たいと思い、父王の許しを得て東の門から出られた。 そして馬車に乗って園林に向う途中、頭は白く歯は抜け落ち、痩せ衰えて腰の曲がった男を見られました。 王子は...
道場 道場といえば、まず思い浮かぶのは剣道、柔道の道場でありそれから、そろばん道場など、習い事の道場でしょう。座禅道場などというと「座禅をするところも道場なのか?」などと質問する人もいます。 実は座禅道場こそが道場の総本...
冥福・冥利・他生の縁 「冥」という字は暗いとか、遠い、 あるいは目に見えないものを指す字で、宗教的には、神仏の作用とかあの世 (冥土) のご先祖様についての語です。したがって『冥福』とはあの世の幸福を言い、「冥利」とは冥...
自己に勝つ 人間は常に「いわれなき恐怖」におののいています。たとえば死に対する恐れ、財産を失うのではないかという恐れ、また、子供に裏切られるのでないかというおそれなどであります。 このような恐怖や苦しみに駆られると人間は...