臘八大摂心2025 厳冬の修行と絆

2025年 萬福寺 臘八大摂心
2025年 萬福寺 臘八大摂心

まだまだ修行中の恩林寺の小僧です。

毎年恒例の臘八大摂心は、12月1日から8日の夜明けまで、集中的に坐禅を行います。
これは禅寺の最も重要な修行期間です。
したがって、私も毎年この修行に参加させていただいております。
そして、今年も、京都・萬福寺での厳しい修行に行ってまいりました。

臘八大摂心 2025 極寒の中で掴んだ悟りの一端

臘八大摂心、今年は雲水さん6名、尼僧さん2名、そして私を含めた計9名で満堂となりました。
加えて、途中からの参加にもかかわらず、皆様には温かく迎えていただき、心より感謝申し上げます。

京の寒さと坐禅の深化

しかし、京都の冬の冷え込みは、私が住む高山とは格別でした。
冷たい風が薄い衣をやすやすとすり抜けて、身体の芯まで冷やします。
そのため、手足は震えました。
むしろ、それは心の揺らぎを鎮めるかのように、かえって身体を固定し、息を整える助けとなりました。
要するに、冷え込みこそが、雑念を払う最高の友だと感じたのです。

雲水料理の滋味と作法の学び

朝の粥と昼の斎座では、久々の精進料理をいただきました。
肉や魚を使わない素朴な料理は、修行で研ぎ澄まされた身体に染み渡り、格別の美味しさでした。
もっとも、作法をど忘れしてしまった場面もありました。
そこで、周りの雲水さんの所作を手本に、一つ一つの動作に心を込め直しました。

臘八名物「うどん供養」と眠気との戦い

臘八大摂心期間中のハイライトの一つが、臘八名物の「うどん供養」です。
夜座に備えてうどんを一人五玉ほどいただきます。
最初は、「食べきれるだろうか?」という心配がありました。
ところが、空腹の身体は驚くほどすんなりと受け入れました。

しかし、満腹感は眠気を招きます。
深夜0時から3時までの「夜座」は、まさに眠気との壮絶な戦いでした。
つまり、意識が遠のきそうになるたび、腹の底から深く呼吸し、自分自身の弱さと向き合い続けました。

達成感と明けの明星

今年の臘八大摂心は天候に恵まれました。
その結果、厳しい修行を終えた8日の朝、東の空に輝く「明けの明星」を見た瞬間の感動は、言葉にできません。

厳しい一週間を乗り越えた雲水さんたちの顔には、清々しい達成感が溢れていました。
そして、その歓喜が私にも伝わり、皆で一緒に喜びを分かち合いました。
なぜなら、この「坐禅を共にした仲間と見た星空」
それは、私の修行人生における一生ものの宝物だからです。
どうか、この輝きを忘れないでいてほしいと心から願います。

謝茶2025 無常と絆を実感した夜

臘八大摂心が終わりを告げた夜、厳しい修行を終えた皆様を労う謝茶じゃちゃ(お疲れ会)が開かれます。

先輩方からの温かい迎え入れ

私は約3年前に修行を終えた身です。
しかしながら、毎年この謝茶に老師(禅堂知客)からお呼びいただけること。
それに、何よりの喜びと有り難さを感じています。
摂心には参加しなかった他の同夏たちも集合しました。
いずれにせよ、久しぶりに再会できたことが、心から嬉しかったです。

それぞれの「無常」と成長

一年ぶりに顔を合わせた同夏たちは、それぞれの「無常」を体現していました。

  • 一人は二児のパパに。
  • 一人は学生を卒業し、新たな仕事へ。
  • もう一人は車を買い替え、生活に変化が。

時の流れとともに、それぞれの人生が変化していく様を目の当たりにしました。
それゆえに、「人も環境も、全ては移り変わるものだ」と、仏教の教えを改めてしみじみと感じました。

仲間との別れ、そして感謝

謝茶が終盤を迎え、私は高山へ戻るため、萬福寺を後にしました。
老師や雲水さんに見送られる中、別れ際に同夏が飛び出してきました。
しかも、帰路の途中まで追いかけて見送ってくれたのです。

その優しさと、最後まで私を笑わせてくれた仲間への感謝の念が、寂しさを温かいものに変えてくれました。
畢竟ひっきょう、萬福寺で共に修行に励んだ仲間は、私の人生にとってかけがえのない宝物です。

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小僧さん

臘八大摂心とはお釈迦さまが悟りを開いた臘月8日(12月8日)にちなんで、1週間不眠不休で行われる座禅修行です。
後半は眠気に襲われ、足も痛くなり、心も折れそうになります。
それと同時に、日々の感謝を感じ、一刻一瞬の無常も感じられます。
来年もまた座りたいと考えております。
それまでに私も成長できるよう日々精進を重ねてまいります。

小僧合掌🙏

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恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。