萬福寺塔頭 萬松院さまへお伺いしました。
雲水の頃、一番お世話になったと言っても過言ではない寺院です。
なぜならば、私たち禅堂の師(知客)が居られる場所であり、作務などの仕方を教わった場所であるからです。
今回、お邪魔させて頂くと「大般若法要」という法要を行なっておりました。
ですのでお勉強させていただきました。
大般若経
正しくは『大般若波羅蜜多経』といいます。
全600巻という経典で、西遊記で有名な玄奘三蔵が晩年に訳し終えた経典。
なんと文字数も500万字余あり、最大の経典の一つです。
昔から除災招福・国家安泰を願うために盛んに供養されてきたようです。
大般若法要
この長いお経はおよそ50巻ずつを12箱分けて納められています。
法要では1箱を1人の僧侶が受け持ちます。
1巻を読み上げるのに約1時間とした場合で、1人50巻を全て読み上げるのに、2日以上の時間を費やし、やっと完了ということになります。
身近な例を上げてみましょう。
文字数で割ると一人当たり41.5万文字…と膨大な数になります。
一般的に一番詠まれているお経として有名な『般若心経』(正しくは『般若波羅蜜多心経』)。
このお経は600巻のエッセンスをわずか260文字程で表現しています。
ということは1600回の般若心経を唱えるようなものです。
気が遠くなりませんか?
これでは負担が大きいため、 「転読」という方法が奈良時代より行われ始めたそうです。
「転読」の名称は巻物の経典を転がして御真言を唱えたことが由来らしいです。
様々な技術が進んで木版印刷が盛んに行われるようになりました。
その技術により、経典も巻物から折本へと変わっていきました。
そのため現在の転読法要は、各人が大声で経典の題目・訳者を唱えながら折本経典を空中に踊らせた後、箱に収められます。
歴史
日本では、大宝3年(703)3月、大官大寺・薬師寺・飛鳥寺・弘福寺の四大寺で初めて大般若経の法要が厳修されたようです。
長い間、受け継がれてきた法要です。
Gallery
今回は特別な許可を得て撮影させて頂きました。
ですので実際の法要を目にする機会があっても撮影はご遠慮ください。
小僧合掌
本来でしたら、もっと撮影してきた画像を見ていただきたいと思っております。
しかしながら、小僧は大学4年生。
卒論🖨にバイト、自坊(恩林寺)の事や
ゲームに❤デート❤…寝すぎ💤と忙しく休む間なく🙄動いております。
また次の機会に、萬松院さまの寺院紹介などを予定しています。
是非、お楽しみに😁
恩林寺には大般若経がありません😱ので法要が出来ません。
黄檗山(本山)では催されています。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?