無謀な挑戦をしてみた恩林寺の小僧です。
七仏通誡偈をご存知でしょうか?
平成30年の頭陀袋にも記載してあります。
今回は小僧さん解説に挑戦してみよう。
こんな無謀な考えが…😅
七仏通誡偈
七仏通誡偈とは、過去に現れた七人の仏陀が共通して説かれた教えをまとめた偈です。
この偈は、仏教の根本的な教えを簡潔に表しており、多くの仏教徒に広く知られています。
七仏通誡偈は、仏教の教えが時代や場所を超えて普遍的なものであることを示しています。
過去に現れた七人の仏陀が共通して説いた教えです。
ということは、この教えが、人々が幸せに生きるための普遍的な道標なんです。
どの宗派で読まれるの?
七仏通誡偈は、仏教の根本的な教えを簡潔にまとめたもの。
そのため、特定の宗派に限定されず、あらゆる仏教宗派に共通して尊重されています。
しかし、その中でも特に深い関係を持つ、あるいはこの偈を重視する傾向にある宗派。
例えば禅宗。
実践と悟りを重視する宗派であり、七仏通誡偈のような簡潔で本質的な教えを特に重んじます。
日常の読経にも七仏通誡偈が取り入れられていることもあります。
また、禅僧である一休宗純は「諸悪莫作・衆善奉行」と大書した掛け軸を多く残しています。
他にも曹洞宗の開祖である道元。
彼も、その主著『正法眼蔵』の中で「諸悪莫作」の巻を設け、この教えについて論じています。
天台宗でも、この偈は重要な教えとして扱われることがあります。
七仏通誡偈は仏教全体の共通基盤です。
特に実践や心のあり方を重視する禅宗や上座部仏教でその重要性が際立っています。
七仏通誡偈の意味
七仏通誡偈は、以下の四つの句で構成されています。
諸悪莫作: すべての悪事をしないこと。
衆善奉行: すべての善事を積極的に行うこと。
自浄其意: 自らの心を清浄にすること。
是諸仏教: これが諸々の仏(覚者)の教えである。
(「衆善奉行」は漢語訳によっては「諸善奉行」とすることもある。)
仏教徒は、この偈を目標として、日々の生活の中で実践しようとします。
つまり、修行の目標です。
迷いや苦しみを感じた時に、この偈に立ち返り、心を落ち着かせることができます。
それは心の拠り所という意味と同じです。
白居易と鳥窠道林
鳥窠道林は、秦望山に住み、一本の大きな松の木の枝の上で毎日坐禅をしていたそうです。
その姿がまるで鳥が巣にこもっているように見えたようです。
そのため、人々から「鳥窠禅師」と呼ばれるようになりました。
白居易は、中国の唐代中期を代表する大詩人の一人で、字は楽天。
その詩は非常に分かりやすく、当時の人々から広く愛さたそうです。
安全についての問い

私にはあなたの方が危険に見えます。

私はこの杭州の長官として、地域を治めている。
何の危険がありましょうか?

(あなたの心には)煩悩の炎が燃え上がっている。
どうして危険がないと言えましょうか。
このやり取りで、鳥窠道林は白居易の心の状態を見透かしていることを示しました。
仏法の大意についての問い

仏法の大意とは何ですか?

諸悪莫作、衆善奉行、自浄其意、是諸仏教。

そんなことは、三歳の童子でも知っていることではありませんか!

三歳の童子でも知るところだ。
しかし、八十歳の老翁でもそれを行なうことはできないのだ。
この問答は、「知ること」と「実践すること」の間の隔たりを明確に示しました。
そして白居易に深い感銘を与えたとされています。

七仏通誡偈を小僧の言葉で訳してみます。
悪いことは、やめましょう。
良いことは、どんどんやりましょう。
そして、自分の心をピカピカに磨きましょう。
これこそが、お釈迦様をはじめとする、すべての『目覚めた人たち(仏)』が伝えたかったことです。
七仏通誡偈の七仏については、次の機会に…🙄
小僧合掌🙏
そんな高い木の上で坐禅するのは危険ではありませんか?