坐禅で足が痛い恩林寺の小僧です。
12月7日、臘八大摂心中の萬福寺へお伺いしました。
今回は最終夜だけでしたが、禅堂にて座らせて頂きました。
雲水さん4人の他に、先輩和尚の皆様方や師家には大変お世話になりました。
たったの一晩だけでしたが、良い経験になりました。
初めての…
萬福寺が国宝指定されて、初めての臘八大摂心です。
しかし国宝指定と聞いても、何が変わったの?とも感じてしまいます。
萬福寺は、京都駅周辺と違って静かな場所です。
坐禅をするには適した場所だったことは、私が修行させて頂いてた頃と何も変わりません。
萬福寺は国の宝物となりましたが、以前より皆様の宝物だった…そんな気がしています。
2024年12月14日には国宝指定記念式典も執り行われますが、私は行けないなぁ…。
公案
座禅中に宿題を出され、師家の前で答えを披露する事を「公案」といいます。
私も臘八大摂心中に公案を頂きました。
深く考えると分からなくなり、文字通りに受け取ると答えが違ったり…。
奥が深いのが公案です。
今回も師家から宿題を頂きましたが、まずは言葉を知りません。
本をたくさん開いて調べ公案に臨みました。
うどん供養
臘八大摂心といえば、夜中に食べる「うどん供養」が有名です。
夜中座るための気合い入れの様なもので、うどんを好きなだけ頂くことができます。
私は前年同様、3玉を平らげました。
斎堂(ご飯食べる場所)でのご飯は良いものですね。
このときに疑問を持たれることが2つあります。
一つは、さほど大きくないこの体のどこに入るのか?
もう一つはその栄養が脳まで届いているのか?
どちらも私には答えようもなく😅
徹夜の座禅
7日目最終夜は、一晩中坐禅をします。
うどんも食べ、7日分の疲労もたまり、一番眠くなる時間…。
私は侍者席(補佐役)に座り、雲水さんらを見守りました。
眠くなると叩かれ、隣の方もついでに叩かれ…。
最終夜は無慈悲に叩かれます。
棒を受ける方も痛いですが、叩く人、それを見ている人も心苦しいものです。
しかし、それが修行。
耐えて耐えて耐え抜いた先の景色は絶対変わって見えます。
私もそれを知っているため、しっかりサポートしました。
そして、ついに朝3時。臘八摂心がやっと終わりました。
雲水さんの表情が何とも言えませんでした。
今年は雲が多く明けの明星は見れませんでしたが、皆さんの顔は星より明るく輝いて見えました。
今回は諸事情にて最終夜のみの参加となりました。
しかし素敵な経験をさせて頂きました。
自分が雲水だった頃を思い出し、初心に戻れたような気がします。
何より、心を落ち着けて座る時間が大切だと気づきました。
普段は出来なくても、一週間に一度でも座る時間を取れるようにしたいです。
最後になりますが…萬福寺周辺の街の様子も変わっていました。
まさに諸行無常。私も良い方向へ変わっていけるよう、精進していきます。
小僧合掌🙏