土曜の牛だと思っていた恩林寺の小僧です。
土用の丑の日が近付いてきました。
子供の頃、「土曜日の牛」だと勘違いをしていたのを思い出します。
きっと皆さんも似たような間違いを犯したのではないでしょうか?
土用の丑
近頃スーパーのチラシを見ると鰻が主役になります。
そんな土用の丑とは一体何なのでしょうか?
年に4回ある土用
土用と聞くと土用丑の日を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
そのためでしょうか、夏のイメージが強いのですが、実は土用は年に4回あります。
立春、立夏、立秋、立冬の前18日間のことを指します。
土(農作物など)が盛んになる時期と言われているようです。
期間は年によって異なり、土用の入りの日によっては18日間でない場合もあります。
土用期間にやってはいけない?
土用期間中は、土公神という土の神様が土の中にいると伝わっています。
そのため、この期間は土を動かしてはいけないとされています。
土を動かすというのは、土いじり、草むしり、柱立て、基礎工事、壁塗り、井戸掘りなどを含む穴掘り、増改築などの事を指します。
なお、土用前に着手した農作業や増改築についてはやってもよいと言われています。
土用の間日
一年間に4回x18日、72日間もある土用の期間に土を動かしてはいけないなんて大変です。
そこで、土用の間日と呼ばれる日があります。
この日は土公神が天上に行く日で土を離れるので、土を動かしても問題がないとされています。
丑の日
十二支で日にちを数える場合、12日間で一順します。
子の日や寅の日などと呼び「丑の日」というのはその中の一つ。
土用は18日間、丑は12日に1回。
つまり、土用の丑が18日間の間に2回あることもあるのです。
その際、1回目の丑の日のことを「一の丑」、2回目の丑の日を「二の丑」といいます。
まさに今年は7/24と8/5で、2回も鰻が食べられそうでワクワクしますね。
「う」のつくものを食べる
実は夏土用に食べるのは鰻だけではありません。
「う」のつくものを食べようという話があるのです。
例えば「うどん」。
喉越しが良く、消化が良い食べ物です。
冷やしうどんなどもあるので、夏でも食べやすいですよね。
私はポン酢をかける食べ方が好きです!
他には「梅干し」などがいいかもしれません。
梅は夏バテ防止になると言われており、特に7/30は「梅干しの日」とされています。
鰻との食べ合わせが悪いという話がありますが、医学的根拠は無さそう。
脂っぽさを酸味が消してくれると、現代ではよく食べ合わせする方が増えているそうです。
春土用は「戌の日」に「い」のつくものや白いものを食べると良いとされています。
秋土用は「辰の日」に「た」のつくものや青いものを食べると良いとされています。
冬土用は「未の日」に「ひ」のつくものや赤いものを食べると良いとされています。
鰻を食べるきっかけ
江戸時代、「平賀源内」という蘭学者がいました。
鰻屋さんが夏の時期に売れないという話を聞き、繁盛させるために「土用の丑は鰻の日」を文句に売り出しました。すると売れ行きが好調になり、次第に風習化したそうです。
洪水や水害が多い地域では、鰻は虚空蔵菩薩さまの使者、または化身とされています。
その地域では鰻を食べないという伝承が残っているそうです。
あんな美味しいものが食べられないとは…大変ですよね。
僧侶である私も…😅
小僧合掌
「う」がつくものといえば牛肉、鰻、ウィスキー …。あぁ、まさに欲ですね。
梅干し、きゅうり、うどんを食べて精進生活を送りたいものです。
夏バテには注意しなければなりません。
最近暑くなってきているので、エアコンなどを付けて体調管理を気をつけて生活していきましょう!