土砂作業
雨が降り続いたある日、萬福寺は豪雨に襲われました。
豪雨による境内の被害と緊急出動
境内の松の木は落葉し、廻廊横の排水溝を塞いでいきます。
まるで大きな水溜まりのような状態になってしまいました。
私達は緊急出動。
雨に打たれながら溜まった落葉を回収していきます。
ゴミ袋の中は普段より水分多めで運ぶにも一苦労。
最奥の法堂から山門まで手分けして行いました。
翌日の土砂撤去と地道な作業
その翌日、雨はあがりましたが境内や廻廊には土砂が溜まっています。
竹箒ではなかなか取れず、ゴム箒というものを使いながら作務をしていきます。
足元は汚れ、落葉は手掴み。
石畳の汚れは丁寧に雑巾で拭いていきます。
全身泥まみれになりながら処理をしました。
参拝客の一言と作務の喜び
和尚達は綺麗な衣を身に纏い、綺麗になった廻廊を歩いていきます。
羨ましく感じながら作務をしていると、突然参拝客の方に声をかけられました。
「私たちの為に掃除をしてくださって、ありがとうございます。」
誰かのために役に立てたことが嬉しく、心から幸せに感じました。
誰かの笑顔が支える作務
地道で気が遠くなるような作業も、喜んでくださる方の笑顔を思い浮かべる。
それだけで、格段に速く、すぐに終わるような気がしました。
丸一日かけて処理を完了し、一度汚れた作務衣を洗濯した時。
いつもより輝いて見えたのは、きっとその喜びの光を浴びたからでしょう。
私たちの作業は、決して私たちだけで完結するものではなく、その先にある誰かの笑顔や応援があってこそ、成り立っているのだと改めて感じています。













コメントを残す