頭陀袋082 平成31年4月号
忠言は耳に逆らう 秦の始皇帝の死後、 真っ先に都に入ったのは 後に漢を建国する劉邦でした。競争相手である楚の項羽に先んじたことの喜びと、美女と財宝に囲まれて、すっかり気が緩み有頂天になったのを勇将が戒めるのですが劉邦は勇...
忠言は耳に逆らう 秦の始皇帝の死後、 真っ先に都に入ったのは 後に漢を建国する劉邦でした。競争相手である楚の項羽に先んじたことの喜びと、美女と財宝に囲まれて、すっかり気が緩み有頂天になったのを勇将が戒めるのですが劉邦は勇...
飛流直下三千尺(小さなことにこだわりそうになったら) 人はどうしても自説にこだわっつてしまう。 それも小さな、つまらないことに。そんな時は大きな滝の下に立つことだ。大音響を立てて虹を作り白煙を舞い上げながら落ちてくる滝は...
曾源の一滴水(そうげんのいってきすい)『余分なものなど何一つない』 此の地上に存在するすべてのものは単独で 存在するものはない。 すべてのものは必要があって存在しているものと言える。 余分というものなど何もないのである。...
道を修める 人間の心はか弱いものです。 自分が何かをやり遂げようと決意し、目標を定め、予定まで立てていても、いざその仕事をやりだすとなかなか思うように進みません。いつの間にか怠け心が出て「もういいや。」と、断念してしまい...
沢庵禅師について 沢庵禅師は安土桃山時代から江戸時代初 めまで生きた名僧として知られています。 妙心寺、大徳寺の紫衣事件という法難に逢い流罪となりますがその後、長年の友、柳生但馬守らとともに三代将軍、家光公の側近となり、...
お受戒について お受戒とは仏門に入るにあたり、仏弟子となるための誓いの儀式であり、戒律を受ける(つまり仏教徒として守るべき決まりを再認識し、戒名をいただくことであり、お坊さんだけでなく、一般信徒も生前に戒名をいただくこと...
数珠について 数珠についてパソコン(インターネット)を開いてみますと、玉・石・種子・香木などを使った小玉を連ね通して環としたもので、佛号を唱えたり、真言陀羅尼を唱念する回数を数えたり仏を礼拝するときに手にかける法具、と出...
袈裟の功徳 高山市の隣町、飛騨市古川町の郊外に袈裟丸(けさまる)という地名があります。 この部落のおてらの三代前の住職さんがこんな歌を残しておられます。み仏に、えにしある身を思うべしその名もうれし袈裟丸の里。袈裟とは梵語...
意(こころ)を注ぐ 「意を注ぐ」というと、何か難しい言葉のように聞こえます。 しかしよくその字を見ると私たちが普段よく使っている文字、すなわち「注意」を読み下したものということが解ります。注意とは、ほかのことに気を取られ...
別れは必ず来る シニアと呼ばれる年になると同年の知人から、親の訃報を聞く機会が増えます。 普段意識していなかった自分の親の死も次第にリアルに感じられます。突然の死にせよ、長い介護の期間を経た末の往生にせよ親の死ほどショッ...