頭陀袋077 平成30年11月号

お受戒について

お受戒とは仏門に入るにあたり、仏弟子となるための誓いの儀式であり、戒律を受ける(つまり仏教徒として守るべき決まりを再認識し、戒名をいただくことであり、お坊さんだけでなく、一般信徒も生前に戒名をいただくことができます。

現代は、受戒は死後に行うこととおもわれがちですが、生前に受戒を受けることがとても意義があります。キリスト教ではこれを洗礼と言います。私は仏弟子となり、決まりを守ります。という誓いの証であり、そのことが生 前受戒の大切なところと言えます。隠元禅師は中国より日本に渡り、黄檗山萬福寺をお開きになり、まず寛文三年、法堂(法堂) をお建てになり、祝国開堂を行い、民衆に対しては黄檗三壇会といわれる受戒会(じ ゅかいえ)を厳修されました。日本での受 戒会はさらに歴史は古く、奈良時代、中国 の鑑真和上は日本への布教のために五回の渡航に失敗し、ついに盲目となって、六回目の渡航が実現し、奈良、東大寺に(七五九年)戒壇を設け、聖武天皇はじめ四百人の僧俗に戒を授けました。これが本邦初めての受戒会であります。(これが東大寺戒壇院の前身です。)、鑑真和上は東大寺で五年間過ごしたのち、唐招提寺を開創し、戒律の専門道場としました。
受戒とは単に儀式にとどまらず、また、理屈として知識を頭にとどめるのでなく、実際の毎日の生活の中に取り入れていくことが仏教信者としての心構えであるということを、隠元禅師は自身の生活態度で示されています。
さて受戒の戒とはどのようなものかと言いますと、まず懺悔あり、そののち佛、法、僧の三宝に帰依する。
次に三攝 淨戒(第一攝律儀戒、第二攝善法戒、第三 攝衆生戒)を受けます。
次に十重禁戒を受けます。これらの内容には不殺生、不偸盗, 不邪淫、不妄語、不酷酒戒、不説過戒、不自讃経毀侘戒、不優法財戒、不唄志戒、不謗三宝戒があります。(これを縮めて五戒とする場合もあります)これらがクリアで きれば諸仏の位に入ることができるという。
それでこそみ仏の子ということができる。と、あります。少し難しくなりましたが、曹洞宗の経典であります修証義には親切にこの解説がしてあります。
詳しくは菩提寺の和尚さんにお伺いください。

下岡本村義民平兵衛顕彰法要・下岡本長寿会物故者追悼法

十月十五日恩林寺において下岡本村義民平兵衛顕彰法要及び、下岡本長寿会物故者法要が勤まりました。義民平兵衛とは飛騨を治めていた大原代官が検地を強行しようとしたのを当時の名主であった平兵衛は 検地の取りやめを願い反対運動に立ち上がりました。しかし、平兵衛は召しとらえられ遠島と決まりましたが安永四年二月江戸で獄死しました。住職の提案で、今回、参拝者全員で般若心経を読誦し、経本を配布いたしました。併せて長寿会員の追悼法要を勤めることができました。

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古田住職
皆さん、こんにちは。住職の古田正彦といいます。 私は「お寺に行こう 和尚さんと友達になろう」をキャッチフレーズに進めています。 小さなきっかけでも仏様と結ばれることを喜びとしています。