頭陀袋008 平成25年2月号

ひとりぼっち

『一人ぼっちが好きだよと、、、、、』なんていう、流行歌の歌詞がありますが、 本当に一人ぼっちが好きな人が居るのでしょうか?
一人ぼっち (ひとりぼっち)とは独り法師のことで今日では (肉親や仲間が居なくて孤独である)ことを指します。
それからさらに恋人と別れた後の淋しい感情を表すのにも使われるようになってきたといえるでしょう。
本来の(独り法師)とは サンガ(仲間)を離れて世の中を救って歩く法師を指しました。

法師とは法を説き善行を修め世の模範となって人を導く僧侶のことですね。

本来の独り法師は積極的にひとりとなるのですが、成り行きで独り法師となったら淋しいでしょう。この淋しさが強調されて一般に身寄りのない人、仲間のない人を「独りぼっち」とあらわすことになったと理解されます。

人はただ一人では生きられません。今は高齢化社会、少子化社会を迎え独りで暮らさざるを得ない人が多くなってきました。
子供のない夫婦、配偶者に先立たれたり、結婚しないまま年齢を重ねた子供が、両親をなくしたりすると、その段階から一人ぼっちになってしまいますね。
独りで暮らしていると万一病気になっても診てくれる家族が居ません。
死んでも発見されないなど大変なことになっていたという例がたくさんあります。

これから先は社会福祉の充実が急務でしょう。
一人ぼっち世帯が増加するのを防がなくてはいくら社会福祉を進めても実状を改善することができません。
結婚して子供という子孫を残し、一方、親という先祖の世話をするという日本古来の美しい親子関係をぜひ見直してほしいものです。

夫婦の絆、親子の絆を大切にして家庭を成り立たせることが本当の一人ぼっちを避ける基本ではないでしょうか?

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古田住職
皆さん、こんにちは。住職の古田正彦といいます。 私は「お寺に行こう 和尚さんと友達になろう」をキャッチフレーズに進めています。 小さなきっかけでも仏様と結ばれることを喜びとしています。