小僧が好きな仏様①不動明王

不動明王1
不動明王1

喉を痛めて、声が出にくかった恩林寺の小僧です。

風邪をひき、喉が痛い状態が長く続きました。
お坊さんとして、お経が読めないのが一番辛いものです。
朝のお勤めは、ただ仏具の音が鳴り響き寂しく感じる日々でしたが、やっと喉が治ってきました。
これからは元気にお経が読めそうです。

大好きな仏さま

私は幼い頃からお経を読めるように練習していました。
毎晩、家族全員で仏壇の前で手を合わせ、般若心経を唱えていました。
読経後は、父が読んでくれる紙芝居を堪能し、就寝する日々を過ごしていました。
そんな生活をしていた小僧には、子供の頃から大好きな仏さまがいます。
それは「不動明王」さまです。
右手に剣、左手に羂索(縄)を持ち、背中には迦楼羅炎という火が燃えており、顔は憤怒の形相をしています。
一見、怖い仏さまに見えますが、私にとっては信仰するきっかけを与えてくれた仏さまでした。

不動心

私は幼い頃、小学生野球チームに所属していました。
両親はその頃の誕生日に、バッティンググローブ(バットを握る時につける手袋)をプレゼントしてくれました。
その手首部分に文字が刺繍されていたのを覚えています。
右手には私の名前、左手には「不動心」と書かれていました。
不動心とは、何事にも揺れ動かない心を指します。
しっかりと心を据えると、少しの事でも動揺することはありません。
坐禅と少し似ているような気もしますね。
人間は周りが気になるものです。そして他人のものは良く見えるものでもあります。
そのような時、「あの人はいいなぁ」「これが欲しいなぁ」などと考えてしまうと、余計に辛く感じてしまいます。
しかし、自分の中に芯を立て、動かぬ意志を持つと、それは不動心となります。
そしてその心は、嵐が吹いても、地面が割れても、決して壊れることはありません。
強い心を持って、周りに何を言われても正しい道を貫くことが、きっと大切なのだと思います。

夏休みの宿題

夏休み…なのに休みなく作った作品があります。
それは不動明王の貼り絵です。
画用紙の中に大きな不動明王座像を描き、1cm四方にも満たない色紙を貼っていきました。
しかし、全てが順調というわけにはいきませんでした😥
お不動様を描く時、小さく描きすぎて背景のほうが広くなりすぎ、何度も繰り返した下絵。
完成した下絵に貼る前に、色紙を切って準備していたのですが、小さく切りすぎて…。
貼る枚数を勝手に増やしていました😲
毎日飽きることなく続けるはずでしたが、そこはやはり子供。
途中で「もう、嫌やぁ~」となってしまいました。
そんな中、家族から「俺(私・僕)にも貼らせて~」との申し出を快諾。
楽しそうに貼っている家族を見て、「僕も貼る~😆」となり、最後まで続けることが出来ました。
その絵は大学入学前まで子供部屋に飾ってありました。
どんなに辛くても、最後までやり遂げる大切さをお不動さまから教えて頂いていました。

お不動さまに会いに行こう

お不動さま大好きっ子を自負する私は、幼い頃から不動明王が祀ってある場所が好きでした。
高山市内でよく連れて行ってもらっていたのは相応院さんと栃目不動 御嶽教飛騨教会さんです。
相応院さんは本堂が開いていて、気軽にそして心ゆくまで参詣できました。
栃目不動さんには大きなお不動さまが祀ってあり、こちらもお不動さまを堪能🙄できます。

遠くても行きたい

高山市から遠く離れた所も連れて行って頂きました。
中でもよく行っていたのは、石川県(富山県との境目付近)の倶利迦羅不動寺さんや犬山成田山の大聖寺さんです。
倶利迦羅不動寺さんは山頂本堂と鳳凰殿の2つあり、幼かった私は戒壇めぐりが大好きでした。
山頂本堂までの階段に『六根清浄と唱えて登る』という看板を見つけました。
当時はその意味を知る由もない中で「六根清浄」と唱えながら登りました。
そこのお坊さんが懸命に読経している姿に「格好いいな~」と思っていました。
大聖寺さんは成田山名古屋別院で中日ドラゴンズの祈祷所。
明王門の奥に五大明王や八大童子が祀られています。
本堂の奥には三十六童子さまも祀られ、初めて見た時の感動は忘れられません。
小さな手に塗香を頂き、「南無大師遍照金剛」と唱えながらの四国八十八ヶ所のお砂踏み。
ここから見える日本モンキーパークも気になりながら…参詣していました😅

オススメは他にも…

お不動さま愛を語らせると、一日では足りない程大好きな私。
他にも大好きなお寺がありますが、あまりに多すぎるのでその一部を紹介致します。

大岩山 日石寺

大岩山 日石寺さんは岐阜県の北側、富山県にあります。
祖母が大好きなお寺という事で伺ったのが最初だったと思います。
境内に犬がいて「こっちおいで」と言われている気がしてついて行きました。
お堂の前で座る犬、「ここだよ」と言われた気がして中で参拝。
そしてお堂から出ると、次のお堂へ…と案内してくれました。
その犬に会えたのは一度だけ、再び会うことはありませんでした。

成田山 貞照寺

成田山 貞照寺さんは岐阜県の成田山。
犬山の成田山と比べると境内は広くはないですが、風情がある寺院です。
私はここで『尼さん』を見ました。
話には聞いていたのですが、実際にお会いするのは初めて…で緊張しました。
優しい語り口と笑顔、尼さんって凄いなぁと感動しました。

小僧さん

そうそう、数ヶ月前に経本屋さんへ伺った時、「不動法」という、お不動さんに関するお経を集めたものが売ってありました。
私はどうしても欲しく、財布の中身を確認、そして…諦めざるを得ませんでした。しかし、これも仏縁です。
働いてお金を貯めて、いつかは読みたいなと思っています。

小僧合掌

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恩林寺の小僧さん
檀信徒の皆さんに『一休さん・小僧さん…』様々な愛称で呼ばれております、鳳雅禅士です。「一日一善」を心がけながら、日々精進していきます。感謝・合掌。