北向地蔵尊彼岸回向

お地蔵さんの中に紛れても頭じゃバレない恩林寺の小僧です。

頭の形は一緒でも、頭の中身とただならぬ後光には負けます…
やはり、お地蔵さんには敵いません。(笑)

9月23日に萬福寺では、「北向地蔵尊彼岸回向」という法要がありました。
北を向いているお地蔵さん? 東を向いていたらダメなの?
という声もあるかと思いますが、これはある物語が由来しています。

270年ほど前、富士山が大爆発して農作物のとれなくなり、ふるさとを捨てて、南へ行く人の中に北へ旅する者がいました。
なぜなら、山形県の米沢は米どころだと聞いたからです。
持てるだけの家財を背負い、夜逃げするようにふるさとを出ました。

心細くなり、近くの人に話を聞くと、「ヨネサワ」はすぐ近くだと言われ心嬉しくなりそこへ向かいました。
しかしそこは、伊王野の村人が”ヨネサワ”と呼んでいる長源寺の前から北へつづく沢で、出羽(山形県)の米沢と、伊王野の”ヨネサワ”を間違えて教えてしまったのです。

翌朝、降り積もった雪の中からこごえて死んでいた旅人を発見し、村人たちは塚をつくって手厚く葬りました。そして村人たちは、この塚を「ガキ塚」と呼び、その塚に向けてお地蔵様をたてたそうです。お地蔵さまの向いている方向は北になので、別名「北向き地蔵さま」と呼ばれているそうです。

話によると、旅人は雪の中から発見されたとき、子供を抱きかかえていたそうです。
今では、車や公共交通機関が発達し、歩くことが無くなりました。
その便利さに感謝していきたいですね。

小僧合掌

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